ブックタイトル佐藤栄作 受賞論文集

ページ
623/1096

このページは 佐藤栄作 受賞論文集 の電子ブックに掲載されている623ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

佐藤栄作 受賞論文集

第24回佳作2 ITTO(International Tropical Timber Organization 17、国際熱帯林木材機関)ITTOは、熱帯林資源の保全や持続的経営、利用、取引を促進するための国際機関である。ITTOには、欧州連合(EU)を含めて世界59カ国が加盟している。これらの加盟国を合わせると、世界の熱帯森林面積の約80%、世界の熱帯木材売買の90%を占めていることになる。熱帯木材貿易の安定的拡大のみならず、生態系維持の観点を含む森林の保全・開発を推進するため、森林の管理・保育などに関するプロジェクトを実施している。主な目標であるa)持続可能な熱帯林開発のための各国の政策改善の推進、b)世界的な熱帯材貿易における加盟国間の協力や協議のための有効な枠組みの作成、c)熱帯材の国際取り引きの普及や多様化の推進、d)森林経営と木材利用の向上のための調査・開発の推進、e)熱帯材の国際市場をさらに透明性あるものにするために市場の情報を促進、f)加盟国の産業化を推進するために熱帯材の現地加工を促進、g)産業としての熱帯材の植林や森林経営活動を加盟各国が支援、h)生産国の熱帯材の輸出市場の向上、に基づいて持続可能な森林経営、経済情報と市場調査18、産業開発、能力開発といった活動を行っている。3 UNEP(United Nations Environment Program 19、国連環境計画)UNEPは1972年にストックホルム(スウェーデン)で開催された国連人間環境会議で採択された「人間環境宣言」および「環境国際行動計画」を実施に移すための機関として、同年の国連総会決議に基づき設立された。UNEPは、既存の国連諸機関が行っている環境に関する諸活動を総合的に調整管理するとともに、国連諸機関が着手していない環境問題に関して、国際協力を推進していくことを目的としている。設立以来、環境分野における国連システム内外の調整、オゾン層保護条約、気候変動枠組条約、生物多様性条約などの国際的な枠組み作りなどに大きな役割を果たしてきている。また、森林破壊の背景的要因と森林保全の分野において主導的な役割を果たすとともに、大規模な森林火災などが生じた際には各国際機関の調整役を務める。さらに、世界銀行、UNDP(国連環境開発計画)そしてWRI(世界資源研究所)との協力の下、World Resources Report(WRR、世界資源レポート)を隔年で発行し、150カ国以上もの国の天然資源に関する最新のデータと17 ITTO: http://www.itto.or.jp/live/jpn/18市場データ、市場評価、森林認証、生態系サービス、木材製品や森林産物のマーケティングなど19 UNEP:http://www.unep.org/621