ブックタイトル佐藤栄作 受賞論文集

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概要

佐藤栄作 受賞論文集

以上、第Ⅲ章では「シナリオA」に消極的な国の主張を3つにまとめ、それぞれの問題に、国連がどのように対処し、国際枠組みを「シナリオA」に近付けることができるかを考察した。今後、引き続き国連を舞台に各国のポスト京都議定書に向けた交渉は続くが、「待ったなし」の温暖化問題に、国際社会が一丸となって早急に対処するには、国連が各国の主張を調整し、交渉の基盤を作ることが重要になる。まさに、この「調整」と「基盤づくり」こそが「シナリオA」へのロードマップの最初の一歩となるのではないだろうか。【図7:国別CDM登録件数】インド中国ブラジルメキシコマレーシアチリ韓国フィリピンホンジュラスインドネシアその他1%1%2%2%2%3%15%33%11%13%17%資料:京都メカニズムプラットホーム気候変動枠組条約京都議定書世銀世銀+UNEP+UNDP【表4:適応基金一覧】後発開発途上国基金(LDCF)後発途上国の極度の脆弱性と限られた適応能力を考ドナー国:12慮し、特別なニーズに応えるために設置(a)適応、(b)技術移転、(c)エネルギー、運輸、産業、ドナー国:9特別気候変動基金(SCCF)農業、林業、廃棄物管理、(d)途上国の経済多様化、の4分野の活動・計画・措置を支援適応基金CDMの収益の一部(認証排出削減量(CER)の2%)を気候変動による悪影響への適応費用支援に充当プロトタイプ炭素基金(PCF)温室効果ガス(GHG)削減市場に、個人や公的投資家と結びつけることを目的バイオ炭素基金(BCF)小規模植林や森林管理プロジェクトなど、吸収源(シンク)プロジェクトに重点を置いた基金コミュニティ開発炭素基金(CDCF)BCFの小規模版地球環境ファシリティー(GEF)地球環境保全対策に新たに必要となる増加費用部分ドナー国:34に、他国間資金を無償で提供する資金メカニズム594