ブックタイトル佐藤栄作 受賞論文集

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概要

佐藤栄作 受賞論文集

第23回佳作どれをとっても簡単に実現できるレベルのものではないが、各分野の専門的な知識を持ち寄って、実現を目指すべきである。ここでの、経験とノウハウが既存都市にも応用されれば、急速な人口増加の弊害を抑制し、環境にインパクトが少ない生活を実現するだろう。五-三ODAの活用と各国協力すでに人口移動が大きなムーブメントとなり、新都市の建設が行われる箇所を絞り込み実行に移すことになる。しかし、環境都市建設は莫大な費用がかかることは周知の事実である。そので、その費用としては世界銀行の融資とODAの投入も考慮する。世界銀行が培ってきた、プロジェクト実現ノウハウ、環境アセスメントノウハウ、住民対話などの様々な経験則を積極的に活用し実現を確実なものとしてゆく。さらに、国連内の独立した各機構が環境都市建設のために知恵を出し合えば必ず一定の成果を発揮することだろう。各国政府においてもODA予算の対象とし、資金面だけでなく、それぞれの国が得意とする分野で、建設のバックアップを行うことが必要である。例えば日本においては、省資源、省エネルギー、クリーンエネルギー技術に加えて、談合を繰り返すゼネコンのペナルティーとして、罰金と引き換えにプロジェクトへの無償技術供与や人材の派遣などが考えられてもいいだろう。五-四未曾有の危機への対応人間が存在する以上、環境へのインパクトは避けられない。しかし、自然環境は一定レベルまで私たちを受け入れてくれる。まず、環境へのインパクトを減らす。そして、共生の意識を涵養し、周囲の人間との共生が地球との共生に発展することが最も重要であると考える。551