ブックタイトル佐藤栄作 受賞論文集

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概要

佐藤栄作 受賞論文集

第18回優秀賞うな仕組みを作る。当初は国連大学独自の方法論を確立することを目指し、将来的には日本での経験をパイロット・ケースとして、他国の2国間援助の評価依頼や、他の国連専門機関による多国間援助の評価依頼にも国連大学評価システムを広めて行く。国連大学のアカデミックなアプローチと評価手法により、途上国援助が公正に評価認定され、より質の高い援助の提供に貢献できる。また、国連大学はその国際性と中立性をアピールすることで、人材育成プログラムの評価認定、貢献者の認知などの認定機関として日本の国際協力に貢献することも可能だろう。たとえば、人材育成プログラムの特に優れたものについては、国連大学認定プログラムとして認め、プログラムの質の向上に貢献することができる。また、途上国への教育に貢献のあった専門家や教育者を「国連大学名誉教官(仮称)」という称号を授与する。こうした認定や称号の授与を行うことで、教育を行う機関や人々に努力目標を与えると共に、教育を受ける者の士気を高めると言う利点がある。3国際協力を皮切りに日本の大学を改革すること日本の大学改革のさきがけとして、国際協力学、開発学等の国際関連の学科を持つ大学のランク付けを国連大学が行うのも有効である。日本の場合、大学に入るための偏差値ランキングは盛んであるものの、入ってからの教育の質をランク付けされることはない。しかし、入試の偏差値は、過去の歴史や大学のブランドイメージ、就職の可能性といったものを総合したもので、大学が素晴らしい企画や講師を招いて学生達に知的刺激や感動を与えるといった「今」のプログラムに対する評価を反映したものではない。そこで、現在、英国の新聞社等が行っている大学の年次ランキングを、特に国際関連の学科に限って国連大学が行う。国連大学と国際関連の学科を持つ大学で協議し、大学のランク付けの指標作りから始めて行く。例えば、指標としては、?留学生の数?学生一人当りの教員数?奨学金の種類と豊富さ125