ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

第16回最優秀賞マリアに関与している。1998年には、エジプトを仲介とする和平会議が開かれ、統一政府樹立の動きもあったとされるが(『朝日新聞』1999年2月1日朝刊)、和平には至っていない。(42)もともと、PKOは各国に義務づけられたものではないが、自国の利益にてらしてのみ判断することは、憲章が目指す「国際の平和と安全の維侍」の精神(例えば憲章第2条5項)に矛盾する、という指摘もある(1999年8月5日のNHK教育テレビ「ETV特集:世紀を越えてを読む・苦悩する国連」における、志村尚子氏の発言)。(43)注(3)参照。(44)例えば、アメリカとイギリスによる、1998年12月の対イラク空爆や、NATOによる、1999年3月からの対コソボ空爆などがある。特に後者に関しては、「国連が設立された時に国際社会が受け入れた、国連を中心とした安全保障制度への重大なチャレンジと言わねばならない」という指摘もある[志村尚子「UNUグローバルセミナー神戸セッション『セッション1:現代社会と国連の役割の再確認』サマリー」(1999年UNUグローバルセミナー神戸セッション資料より)]。(45)元国連事務次長の明石康氏によると、「90年代の紛争の約9割が内戦といえるものであった」(明石康『体験的国際平和論』日本放送出版協会、1998年、81ページ)。(46)グローバリゼーションとは、主に経済活動の世界規模化や通信技術の発達によって、国家間の相互依存が促進されると共に、国境を越えた活動が行われるようになり、経済が世界規模化することをいう。また、それに伴って、環境や国際犯罪、移民・労働など諸問題が世界規模化し、今までの国家としての視点からだけではなく、「世界」や「地球」という規模でこれらの問題を考えようとする動きもある。また、冷戦の終結による対立の表面化という見方に対しては、特に冷戦終結後の民族紛争に関して、それらは冷戦の終結という文脈よりも、むしろ近代以来の国際関係の展開の延長上に起きているのだ、という指摘もある(百瀬宏『国際関係学』東京大学出版会、1995年、186ページ)。789