ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

のうち、170万人が難民・国内避難民となり、そのうち100万人がエチオピアなどの近隣諸国や北欧、北米などに逃れると共に、首都モガディシュや他の都市に流入した(川端・持田、前掲書、50ページ)。(14)主な国連機関は、国連難民高等弁務官事務所(UN High Commissioner forRefugees:UNHCR)、世界食糧計画(World Food Programme:WFP)、国連児童基金(UN Children’s Fund:UNICEF)である。また、主なNGOは、「国際赤十字委員会」、「国境なき医師団」、「セイブ・ザ・チルドレン」である。(15)人道的支援活動について、神余氏は、国際社会において人道的支援活動の定義は未だ明確でないが、「基本的な形態は、1各国政府や他の国際機関からの拠出金、民間団体・個人からの寄付金、物資拠出等を財政的基盤とし、2援助機関はそれぞれの分野での専門的な知識や経験を活用しつつ、援助計画を企画・立案し、3援助機関自身が救援活動を実施する」ものであり「最近、特に大規模な救援活動の場合には、現地の行政機関、NGO、各国の派遣要員等に援助の実施を依頼し、国際機関はもっぱら活動の監督、調整を行う場合がある。」と説明している(神余隆博『国際平和協力入門』有斐閣、1995年、128-129ページ)。また、国境なき医師団は、人道援助の原則は、紛争の犠牲者に対する援助活動ができるかぎり軍事戦略の道具にならないように努力して、援助の仕事に携わる人間が紛争地域で敵視されないようにすること」であり、それは援助機関の最大の目的が、「(筆者注:紛争による人道的危機の場合)戦争のもたらす苦しみと破壊から、可能な限り多くの人々を救うこと」であるからだと説明している(国境なき医師団、前掲書、213ページ)。(16)平和創成は、例えば、「主として憲章第6章で想定されている平和的手段を通じて、敵対する当事者間に合意を取りつけること」(Boutros-Ghali,“Agenda”, para.20、訳は国連広報センター、“課題”、34ページ)、あるいは「紛争当事者に対する仲介や調停といった平和的手段により紛争を解決する国連の外交努力」(香西、前掲論文、16ページ)と定義されている。784