ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

ページ
742/912

このページは 佐藤栄作論文集9~16 の電子ブックに掲載されている742ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

佐藤栄作論文集9~16

「グローバリゼーションの流れの中で国連の果たすべき役割」-地球規模問題群、南北問題、安全保障-久保田徳仁1.はじめに「グローバリゼーション」という言葉を耳にするようになってやや久しくなる。今後もしばらくは人口に膾炙し続けるであろう。ところがこの言葉はなかなか曲者であり、未定義のまま便用すると曖味なままほとんどの社会的現象を説明できてしまう。一方グローバリゼーションの一部の具体例をみただけでは問題領域の複合体としてのグローバリゼーションに触れたことにはならない。限られた紙幅の中でグローバリゼーションの全体像に触れ、ある程度具体的な説得力ある論文にするために、グローバリゼーションの具体的問題点を幾つか列挙し、それに国連の役割を対応させるという形式で論を進めることにした。2.「グローバリゼーション」・直面する問題2.1.グローバリゼーション概論ところで、「グローバリゼーション」という語はいっだい何を指すのか。論を展開するにあたって、われわれはまず「グローバリゼーション」という語を定義することからはじめなければならない。取り敢えず、社会学者による「グローバリゼーション」の概説的な定義を引用してみたいと思う。アルブロー(Martine Albrow)は、「Ⅰ、?個々のケースにおいて、α、慣行、価値、技術、他の人工物が地球全体に活発に普及することによって、β、こうした地球規模の慣行が人々の生活に大きな影響を与えるようになり、γ、地球(全体)というものが人間の活動の焦点や前提となり、δ、更にこうしだ個々のケースの間の相互作用によって変化が加速される、?こうしたケースの一般性がみられ、?こうしたケースを抽象的に捉えることができるようなること。すなわちグローバルになること。Ⅱ、(Ⅰ740