ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

は、「生物圏の安全保障」を問うものであり、以下の点は“負”のグローバリゼーションを考えるに当たり、特に注目に値する視点である。?環境保全と社会経済活動を両立させ、総合効果を上げる制度はまだ実現していない。このままでは、人類文明存続の基盤が脅かされるであろう。?戦争と地域紛争はそれ自体、巨大な環境破壊である。?人類は経済発展と環境保全を両立させ、貧困の解決を図らなければならない。?地球環境の中ではすべての人が加害者となり、また被害者となる。? 21世紀最大の課題である地球環境の保全に、全人類が共同して取り組む方法として、地球環境保全理事会を設置すべきである。地球環境の観点かちすれば、グローバリゼーションの進展の流れの中で、「戦争と地域紛争はそれ自体、巨大な環境破壊である」ことから、従来のナショナル・セキュリティー(国家の安全保障)に加えて、ヒューマン・セキュリティー(人間の安全保障)に全人類が共同して取り組むことが必要である。さらに大事なことは、いま生存する我々は「人類共有の地球というかけがえのない資産」を取り返し出来ないほどに破壊することなく、また人頚の存続を保障し、未来の世代に引き渡す責任と義務があるとする、ユネスコ提唱の「未来への倫理」を共有し、それを実践していくべきであるということだ。元国連事務次長で国際環境NGOアース・カウンシル議長のモーリス・ストロング氏は、「地球規模で環境問題に立ち向かうということは、近代文明が溜め込んだちり、あくたを払い清める、文明を立て直す歴史的な大事業にほかなりません。多くの欠陥にもかかわらず、国家は依然として国際社会の単位です。国連は国家間の協力を円滑に進めるサービス機関です」と環境問題に対する国連の役劃を強調する。728