ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

印が、太平洋地域のみならず世界各地域の発展に寄与したと評価された」とあります。受賞された佐藤総理は日本国及び日本国民を代表して受け取るのだとして淡々と受け取られたようであります。長くスピーチライターを務めていた楠田元秘書官を呼んで受賞講演の執筆を依頼され、楠田さんは格調の高いスピーチを準備すべく、梅棹忠夫、京極純一、高坂正尭、山崎正和教授達の協力を得て草稿を書き上げたと楠田実日記に記されていります。1974年12月10日オスローで総理が「核時代における平和の追求と日本」と題してなされたスピーチの原稿は残念ながら拝見していませんが、オスローにおける受賞記念スピーチはこの原稿により世界平和のために堂々と論じられたことが伺い知られます。残念なことに総理は受賞のほぼ半年後、1970年6月3日に逝去されました。生前故西原直廉氏(当財団初代理事長)、松川道哉氏(同2代目理事長)を呼び賞金の活用について具体的な案をまとめるよう指示されたご意志を体しノーベル平和賞の賞金を基金として設立されたのが、「佐藤栄作記念国連大学協賛財団」であることが、佐藤栄作賞受賞論文集第1集の序文に明記されています。当財団としては、佐藤総理のご意志に最も添うような事業を模索し、結局、世界平和と世界の人々の福祉の向上を守ることが大事であり、故総理は国連こそが中心になってこの大事業を推進すべきだと考えておられたことを肝に銘じ、関連するテーマを示し論文を募集する事業を主たる事業として今までやって来ました。この事業は1980年の第1回から現在に至るまで続けております。募集回数29回、応募論文の数も出題の難易により増減はありますが、応募者の国籍も増加し、全体として優秀論文の質量ともに充実して来ているように思います。当財団の乏しい基金の続く限りこれからも継続して行くつもりです。残念だし申し訳ないことは、折角の優秀論文の公刊が遅れていることで今までに1980年から1991年までの8回分だけが第1集として1993年に公刊されただけでした。色々と事情のあることですが、この度、東京倶楽部のご支援により第2集が公刊できるのは財団として無上の喜びであります。今後とも浄財を仰げるよう一層努力し、在庫している宝物を世に出したいと願っております。皆様のご協力をお願いしたいと思います。佐藤栄作記念国連大学協賛財団理事長西垣昭5