ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

第14回優秀賞一の軍事力・経済力を誇り、情報通信の分野でリードすることによって多大な文化的・イデオロギー的影響を保持し続けていることなどより確かめられる。「第一人者型」の多極の世界、これが静態分析より捉えられた「世界新秩序」のあり方である。2動体分析(循環論)による見方次に、動態分析による見方を提示する。動態分析にはコンドラチェフの長波理論・モデルスキーの長期循環論・ウォーラーステインらの「世界システム論」・ゴールドシュタインの循環論など沢山の分析枠組みがあるが、本レポートでは「世界新秩序」の政治・安全保障面に焦点を当てているので、これら循環論の中でも政治・安全保障面について言及してあるモデルスキーの長期循環論を取り上げることにする。モデルスキーの長期循環論局モデルスキーの長期サイクル論世界戦争世界大国非正統化1494-1516イタリア及びインド洋での戦争1580-1609スペイン・オランダ戦争1688-1713ルイ14世の戦争1792-1815フランス革命とナポレオン戦争1914-1945第1次,第2次世界大戦出典Modelski(1987a:40)。1516-1539(ポルトガル)1609-1639(オランダ)1714-1739(イギリス)1815-1849(イギリス)1945-1973(アメリカ)面分散化(挑戦国)1540-1560 1560-1580(スペイン)1640-1660 1660-1688(フランス)1740-1763 1764-1792(フランス)1850-1873 1874-1914(ドイツ)1973-2000 2000-2030(ソ連)モデルスキーは1978年に発表した論文10において、世界戦争と世界大国の興亡にはほぼ1世紀を周期とするサイクルが存在すると論じた。つまり、ほぼ1世紀に一度、世界戦争が起こり、その戦争の勝者が強大な世界大国となり、世界システムに秩序を供給するというのである。また、このサイクルは、世界戦争-世界大国の登場-世界大国の非正当化10 Modelski. G,“The Long Cycle of Global Politics and the Nation-State”, Comparative Studies in Society and History,vol. 20.553