ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

ページ
472/912

このページは 佐藤栄作論文集9~16 の電子ブックに掲載されている472ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

佐藤栄作論文集9~16

のネットワークが密になり、それを国連大学が統括する。これが、私の考える「国連大学を中枢としたネットワーク」作りなのである。(4)恒久本部ビルの活用平成4年には、東京の青山に国連大学の恒久本部ビルが完成している。この14階建てのビルは、会議施設など設備も整っており、国際的な学会や、学術的な国際会議を頻繁に開催することが可能である。この設備を最大限に活用させれば、世界の学会と密接につながることができるであろう。しいては、研究発表の最高権威の場となることも不可能ではない。このようにして、世界の学会の研究成果を集約し、世界に発表し、学術的途上国に分配する。また研修の機会を増やし、研究者の能力育成も図っていく。これによって、世界の学会のネットワークの中枢機関となるのである。さらに、国際会議で出た課題を各機関と学会が共同で研究し、現状把握や解決策を打ち出していく。これが、理想の姿ではないだろうか。せっかく、「学者・研究者の国際共同体」と位置付けられたのだ。もっと、日本及び世界の学会と深く結びつき、その中心となることによって、国際共同体としての役割をはたしていく。これこそが、国連の重要な学術・研究機関として世界に貢献していくための第一歩であろう。3.これからの国連大学(1)国連内での位置づけの変革国連大学の母体は国連である。しかし、現在国連大学と国連との関係は、決して芳しいものものではない。それは、1994年にブトロス・ガーリ事務総長が国連大学職員に向けた「国連が抱える諸問題に関して、国連大学がもっと積極的に発言するべきであり、同時に、国連本部及び国連諸機関も国連大学とその活動成果をもっと利用すべきだ。」という言葉に集約される。470