ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

第13回佳作国連大学国際ソフトウェア技術研究所では、マカオ大学院修士課程の学生を対象に意味論講座を開設、学士論文指導を行なった実績がある。また国際理論物理学センターでは、国連大学と共同のマイクプロセサー技術研修プログラムが開かれ、各国の研究者が参加した。このほか同プログラムでは、カメルーンのヤウンデ大学などアフリカの各大学に講師を派遣し、講座を開くなどしている。次に、プロジェクトに対する学会の協力について例を挙げてみたい。日本では、持続可能な開発の分野で、慶応義塾大学と大学院レベルで協力する協定が結ばれている。ここでは、国連大学特定の研究プロジェクトに学生が参加すれば、必要単位の50パーセントが取得できることを特記しておきたい。そして現在では、タイのアジア工科大学、インドのタタ・エネルギー研究所と協力締結の話し合いも始まっている。また、国連大学新技術研究所では、技術革新と経済の関係をテーマとした研究をオランダのリンブルグ大学と共同で実施する計画である。これらはほんの一例に過ぎないが、このような活動をもっと幅広く、着実に行なっていくことが重要ではないだろうか。そのためにクリアーしなければならない課題の1つとして、学生や研究者の積極的な参加が挙げられるだろう。そのためには、前述の慶応大学のように、単位が取得できるカリキュラム作りを他大学にも広げていくことを私は提唱したい。これは、単位を取得しながら国連大学の研修に携われるという、学生にとっては魅力的な制度である。国連大学側としても、大学と密接な関係が結べ、将来の有能なブレーンの確保することができるという点で双方に利益をもたらすものと考える。また、国連大学の研究センターの拡大も必要不可欠な事項であろう。なにも建物を拡張しろというのではない。各研究機関がそれぞれ世界各国の大学・研究機関・個々の学者や科学者と深く結びつくことが必要なのだ。いわば、各研究センターの勢力の拡大である。そうすることによって、各地の学術機関469