ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

くされている国連諸機関に対し、学界の研究成果をもち寄ることによりそれら諸機関において研究よりも行政活動、実行といった実際的な部分に精力をさくことができる、または解決策の糸口を見出しやすくなることである(そのためには機能の分化、研究部門と実行部門の成果の結合をうまく行えるシステムにする必要がある)。以上のメリットが考えられるため、国連大学と学界の協力関係を拡充することが求められよう。本論文はそのための方策を模索するものである。2.国連大学の成立経緯と学界国連大学の開設は1969年9月、ウ・タント事務総長が第24回国連総会で国連大学設置の構想を明らかにしたことから始まる。ただ彼の構想はキャンパスをもち多くの文化的背景をもつ教授陣及び学生によって構成される大学を念頭においていた。しかし数年にわたる国連とユネスコによる準備期間を経て1973年12月国連総会で国連大学憲章が採択された時点で設立が決定した国連大学は「研究、大学院レベルの研修および知識の普及に携わる学者・研究者の国際共同体」(国連大学憲章1条1項)と教育機関というよりは研究機関として成立した。組織的には東京の大学本部と世界各地の国連大学研究・研修センターから構成される。国連大学の主たる事業活動はこれらの研究研修センターによって実施され、本部はそれらの諸活動の企画・立案・調整等を行うことが設立時の構想である。研究研修センターとして緊急な対応を要する世界の開発関連の社会経済的問題について政策面に重点を置く研究を行う国連大学世界開発研究所・新開発技術の特に途上国の社会経済に及ぼす影響について研究を行う国連大学新技術研究所・途上国が独自のコンピューター・ソフトウェア開発能力を取得できるよう途上国のニーズと能力に合った新しいソフトウェアの開発や既存のソフトウェアの応用について研究、研修、知識の普及などを行う国連大学国際ソフトウェア技術研究所・アフリカの天然資源の管理と回復を図る作業を支452