ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

第13回優秀賞提案7「国連大学支援の体制」の構築さて以上細かな提案をしてきたが、これら提案を実施するにも国連大学の人的、資金的な力がなくては不可能な話である。とくに資金はなくてはならないものである。資金があればより細かな、そしてグローバルな連携が取れるといえる。したがって我々は資金問題をなんとかしなくてはならないといえる。国連大学は通常分担金率の国連予算から資金を得ていない。任意拠出と寄付がその財源であるが、実際はそれによってできた国連大学基金の運用益が年間予算に相当する。このような財政システムにおいてどのような方法で資金確保をすればいいのだろうか。考え得るのが企業とのプロジェクトを増やすこと、またはスポンサー企業を求めることや先進国の研究機関とタイアップする事業を増やすなどが考えられる。しかしそれも決定的ではない。寄付金を集めるような支援団体を整備することや会員制の国連大学協会を設置し、学術交流をも含めて資金を集めることが肝要になるだろう。いずれにせよ特に我々日本人にとっては東京に本部を誘致している責任からも支援体制をいかにしていくかはしっかりと考えられねばならないことであるといえる。終わりに-結論にかえて-国連大学をはじめ、国連学術機関はさまざまな活動をしている。今回は国連大学にのみスポットをあててみたわけだが、国連大学について言えば資金的な制約にもかかわらず、コストエフェクティブな活動がなされているという一定の評価がなされるべきであろう。しかし多くの問題も同時に内包しており、改革できる点は多くあったといえる。その大きな柱となるのは世界的なネットワークを作り、特に研究者や学生または一般から双方向的に研究成果を発表し、意見を求める関係を作ることである。インターネットのようなだれでもアクセス可能なものを使うことで国連大学への関心も高まるであろうし、それだけに多くの学術的な交流が期待できるだろう。この他にはアカデミックボランティアーのような制度によって国連大学に携わる機会を増やすことや、特別講座の意義、電子出版によ447