ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

その他、この人的交流における方法論の一つに、国連大学が呼び掛けを行って各国にある国公立・私立大学との人的交流を仲介して進めていくのはどうか。先進国・途上国に関係なく、学者・研究者をその要請があった国家の各大学に紹介するシステムである。国内・国外大学間での学者、学生の交流をより円滑にし、国連大学を通してその研究内容にも透明性を持たせるのである。そうすることで国連大学としても、必要なときに各問題に精通した専門家を集めることが可能だし、研究の早い段階から北と南の専門家が肩を並べて知恵を出し協力し合うことが出来る。また若く優秀な学生にもその所属大学を通して、国際的に最先端の思想に触れる機会が与えられる。その中で将来的には、自分の関心分野の研究に従事し、国際機関の働きに役立てたいと思う者もでてくるかもしれない。学術的レベルの研究において必要なのは地球社会の所属国家すべてが、ある一定の共通知識・価値観を共有できるようにすることである。学者、研究者個人の国家間行き来に始まって、学界レベルの交流の域まで広げていくことが狙いである。これに関連して、現役のビジネスマン、政治家、NGOなど、国際情勢に大きく関わるような分野で活躍している人達をその受講対象に、各関心分野の講義・講演・研究にある一定期間従事、もしくは受講できるシステムを作ってはどうか。これは、受講生たちの所属団体の了承を受けたうえでの試みで、各団体の今後の活動に国連大学の研究内容を理解し、生かしてもらうことを目的としている。反対に将来的には国連大学がその研究に必要な材料を、企業や各団体から提供してもらうことが念頭にある。国連大学の知識・研究を幅広いネットワークで世界につなげていこうとする案である。国連大学が間にたって、まずは国と国の学界交流のさらなる円滑化を計ってはどうか。6.地域研究機関の細分化とその統合機関としての役割「必要な情報を場合に応じて適格に取り入れ、コミュニケートすることで知識としてのメッセージ性のもたらす効果ほど大きい物はない。メッセージは心の中にイメージを作り、それが決断を促したり選択の行為を単純化する。イメージは、教育制度や文化、民間伝承、社会化活動やニュース・メディアによって作り上げられる」4この点に関して、国連大学は、4304 3と同じ