ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

して活動を展開する。3事務総長の責務と権限の軽減事務総長の現在の業務と責任は重大となっている。特に、安保理や安保理が機能しなくなった場合には、当時者国間の利害関係にかかわる外交交渉の調停者に事務総長を追い詰めている。幸いに今では傑出した事務総長の優れた見識と的確な決断力によって、なんとか大戦を回避することができたが、それは取りもなおさず、国連の組織が所期したように機能しなかった証左でもある。また、この状態は、事務総長を国際社会と国連から遊離または孤立させる危険も孕んでいる。加盟国は、国連の場において秩序ある国際関係を確立し、その場で加盟国がなすべき事項を自ら求めなければならず、直面する問題がどれほど困難なものであっても、事務総長に解決の道を求めてはならない。Ⅴ.あとがき私は、第二次世界大戦の終結時に人類が共感した人類の罪の深さに対する懺悔を今再び取り戻して欲しいと思う。そして、その共感と懺悔と人類の逞しい英知を結集して、人類の平和と幸福を希望を持って預託することができる革新的な国連が構築されることを願って止まない。参考文献全般的に参考とした文献:1.「国際連合」明石康著、92年7月5日第14刷、岩波新書2.「佐藤栄作賞受賞論文集」第1回~第8回、(財)佐藤栄作記念国連大学協賛財団258