ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

「国連の抜本的改編の具体的方策」坂田章一Ⅰ.まえがき私は国際政治に関する経験も学識もない一市民として、日常の新聞とTVの報道や雑誌の記事によって世界と国連を知っているに過ぎない。しかし、私は、人類は自らが産む子供達の将来を養うことができるであろうかという不安と、人類は神を信じると言いながら同じ神の名で他を殺めている1という事実から、我々人類は自らの混迷をさらに深めつつあるものと認識している。そして、世界各国が改めて人類の英知と過去の反省に立脚し、新しい国連に結集して世界の公正・正義・秩序を再構築する、ことに希望を預託するしかないと考えている。Ⅱ.ふりかえって見ると第2次世界大戦の終結直前の1945年4月25日から国連創立会議が開かれて「われらの一生のうちに、二度まで言語に絶する悲哀を人間に与えた戦争の被害から将来を救う」ことを決意し「われらの力を合わせて国際平和と安全を維持する」という前文から始まる国連憲章に51ヶ国が署名し、国連が発足した同年6月26日の時点では、加盟各国は、人命の尊さを犯した罪の深さを人類の「業」として懺悔したに違いない。しかし、我々人類はその懺悔を忘れ、再び人類の愚かさによってさらに深い罪を今も侵し続けている。世界の原爆は広島と長崎の過去の二発だけで充分であったはずである。しかし、核の軍縮と核戦争の予防のためにという理由で、なぜ人類は核兵器を必要とするのだろうか?と長崎の悲惨から生きのびて来た私は考え込む。幸いにも東西の冷戦は終結したが、東西の域内に対する支配力が減退して各地で紛争や2461第六回世界宗教者平和会議におけるローマ法王の演説(朝日新聞94.10.21.社説「宗教の名で人を殺すな」)