ブックタイトル佐藤栄作論文集9~16

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概要

佐藤栄作論文集9~16

第10回最優秀賞「二十一世紀を目前にした国際社会の真の平和の達成に寄与すべき国連の役割はどうあるべきか-特に地域(Region)、国家、民族、非政府間組織(NGO)個人等と国連の関係のありかたについて」モンコン・スィンソムブン要約21世紀はどんな時代だろうか、なかなか予測しがたい。果たして国際関係が期待通りに対立から協調に向かうだろうか。国益の対立や利害関係の顕在化は経済ブロック形成を助長することになりかねない。そんな中で国際平和を維持し、紛争を防止し解決する為に国連はどういう役割を果たすべきか。地域と国連のありかたについて、私はまず「二重構造」の安全保障を提案したい。これまでの集団的安全保障は国家間の武力紛争には有効であったが、内乱の抑制、解決という点では十分ではなかった。それ故、国連は地域の当事国に権限と責任を下ろしてゆく必要がある。さらに、地域紛争を未然に防ぐために、紛争の根を早期に取り除かなければならない。そのためにも、私は、国連が長期的なおかつ効果的な各地域(Region)と地区(Sub-Region)の協力体制、というワンセットの安全保障体制づくりを促進することを期待する。新秩序における国家に対して、国連の果たすべき役割は安全保障の軍縮促進、平和維持活動の制度化、世界経済活動の自由化の保障などである。また、国連はFAO、 WHO、 UNICEFなど様々な国連機関への権限委譲によって、より効率的活用するよう助言したい。今日の「少数民族の分裂型」の民族問題に対して、国連には民族紛争を調停する常設機関の設立、大型の経済支援、地元で環境保護、技術移転に関する人材育成が要請される。107