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概要

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第8回佳作20世紀が、科学技術の直裁的な利用による、効率の追求を目指した=テクノロジーの時代"であるとしたら、21世紀には、その成果を生かしながら、自然や人間にとって優しい環境造りをめざす、"エンジニアリングの時代"になると考えられる。このような時代にむけて、次の節では国連大学における研究テーマの設定とその実施について考えたい。4.現代文明の見直し作業約2世紀にわたって急速な発展を遂げた工業社会が限界を迎えた今日、その問題点を解決し、成熟型社会の構築を目指す"トータル・エンジニアリング'の充実をはかる、「人類発展のための社会システムの開発と、そのための新たな科学技術の研究」は、国連大学にとってはふさわしい役割である。国連大学は人類の秩序ある繁栄を目指し、第-に、その設立当初より学問の分野の発展より、人類の緊急を要する問題の解決のために、学際的研究分野-の取り組みを志向していること、第二に、各国の政府や政治的意図からの自立を目指していることである。そして第三には、すでに地球環境問題や資源問題などの分野で、世界的視野からの研究と、地域特性を生かした開発の両面で、その実績がある事があげられる。特に第二次中期計画の5つの主要テーマの一つである、「人類生存のための地球環境問題の解決」との関連は大きい。「人類発展のための社会システムの開発と、そのための新たな科学技術の研究」は、これまでの環境問題に関する研究成果を踏まえ、その成果を生かしながら、人間が豊かに暮らすための具体的社会システムを提案し、その構築のための共通技術の確立を目指すことである。そのための具体的研究方法として、「現代文明のレビュー・プロジェクト」を提案したい。これは,今日の都市のシステムや生活スタイル、交通・通信システム、経済活動などを、地球という限定された空間の中で、自然生態系やエネルギーのバランスなどを考慮Lながら、人間の生活を維持できるようなシステムに作り変えることを目的に、総点検を行995