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概要

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｢現代文明のレビュー･プロジェクト｣五十嵐健1.はじめに東西ドイツの統一や湾岸戦争など､世界各地のニュースが､テレビを通じて､まるで隣町の出来ごとのように､茶の間の中に飛び込んでくる｡情報通信を始めとする､科学技術の発達によって､1975年に国連大学が発足した当時と比較しても､グローバリゼーションの進行のスピードは目覚ましく､世界はまさに一つの共同体のように､緊密な関連を持って動いている｡その一万で､酸性雨や､地球温暖化などの環境問題､森林伐採による砂漠化の進行､地下資源の枯渇､世界人口の爆発的増加と､人類の存亡に関わる多くの問題も､地球的規模で一層深刻化しているOこのため､21世紀に向けて､世界各国が協力して､その解決を囲っていくことが､人類共通の緊急課題として浮上してきている｡現代の工業型社会は,地球の内部に蓄えられた､化石燃料や鉱物資源を大量に採掘し､これを利用することによって､我々の生活を豊かなものに作り変えた｡しかし､今日､人類の持つ生産力は肥大化しており､資源の枯渇や､排出される有害物質による環境問題が､人類の将来を脅かすまでになっている｡それは､今日の工業型社会の発展が､地球という限定された環境の中で､その限界を迎えつつあることを､予測させる出来ごとである｡さらに､医学の進歩と食料生産力の向上による､人口の増加もまた著しい｡20世紀初頭には､20億人に満たなかった世界の人口は､現在､60億人を突破し､21世紀の末には､988