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概要

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第8回佳作「現代文明のレビュー・プロジェクト」五十嵐健要約今日、地球環境問題や地下資源の枯渇、世界人口の爆発的増加など、人類の存亡にかかわる問題が、深刻化しつつある。これは、人類の持つ生産力が肥大化し、資源の大量採収と消費によって成り立っている、工業塑社会の発展が、地球という限られた世界の中で、限界を迎えつつあることによるものと考えられる。このような現状を打開し、21世紀に向けて、人類の安定した生活を継続して行くためには、資源使い捨て型の工業型社会の仕組みを、資源循環型のものに変えて行く必要がある。そのためには、現代のそれに代わる新たな技術思想と、それに基づく科学技術の発展をはかる必要がある。それは、利用者や自然の側に立って、必要なシステムの条件を考え、生活や環境に相応しい物を創造していくための科学技術であり、広く物やサービスの循環をシステムとしてとらえ、その生産から回収、再利用して行くまでの、 Tl-タルな利用の系を構築していくような,エンジニアリング型のしなやかな技術である。すなわち、20世紀が、科学技術の直裁的な利用により、効率の普及を目指したりテクノロジーの時代"であるとしたら、21世紀は、その成果を生かしながら、自然や人間にとって優しい環境づくりを目指す"エンジニアリングの時代"になるであろう。国連大学は、その憲章の中で「人類の存続、開発と福祉」に関する問題の解決を掲げており、そのために問題志向の学際的な研究を目指している。地球に優しい社会システムの983