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概要

satoh

第8回優秀賞の気持ちが表現された。徐々に文化と年齢の障壁を超えた友情が打ち立てられ、グループによって、たとえば雇用主に雇用の実際についての話をLに行くなど、共同で行動を起こすまでになった。グループ終了後、チカーノスは教育の向上や職業訓練のための建議書を書いて連邦政府から助成金を得るなど、自らの行動で地位向上に努めるようになった。ロジャースは、ごく短期間だが集中的に、傾聴技法と促進的技法の訓練を受けた数人のリーダーと、9000人の人口中たった100人余りの人数からなる9グループが、創造的な社会活動を開始するに十分な人数であることをこの事例は証明したと述べているo次はベルファストにおける、宗教的、経済的、文化的な感情の対立を内蔵した1グループの事例である。そのグループには5人のプロテスタント信者(1人のイングランド人退役大佐を含む)と4人のカトリック信者がいた。その9人は過激派と穏健派、男性と女性、年配者と若者を含むように選ばれていた。会合はやはり遇に1度、12遇開かれた。初期のセッションではベルファストの日常生活の恐怖や絶望について語られ、互いにテロリストやパトロール隊の残酷さについて述べた。苦痛は両者ともにあり、全ての激烈な感情は彼らの心の傷跡を示していた。余りに憎悪や怒り、恐怖や絶望が強烈で、グループが何らかの変化を兄いだすのは無理ではないかと思われた。しかし数代にもわたる怨恨や偏見をぶちまけあう中で、グループの参加者同士の、今、目の前にいる相手に対する個人的な印象の交換をきっかけにして、憎悪の感情が弱められたばかりでなく、お互いが同じ人間であるという理解や、お互いの置かれている境遇に対する共感が深まったのである。このグループは映画として記録された。彼らはグループ終了後も危険を冒して会合を続け(敵対者に理解を示すことは生命を脅かす可能性があった)、プロテスタントとカトリックが1人ずつチームとなって、この映画をそれぞれの教会のグループにみせて、討論の機会をつくる活動を続けた。これはあらかじめ計画されたことではなく、メンバーの自発975