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概要

satoh

第7回佳作「いま、国連・国連大学に求めるもの」一地球的シビル・ミニマムを-河合圭二郎1父と子の対話P.(父74才)第七回「佐藤栄作賞」の受賞論文のテーマ要旨は、「現在、望まれる国連のあり方、国連大学の役割は何か」だ。私も約十年ほど前に、国連と国連大学について多少研究したことがある.いま当時の資料を整理してみると、古いなりにも冷戦後の今日、随分役立つものがあるように思われる。S. (長男44才)しかしそんな古い資料では、急激な激動を経た十年後の世界情勢、とくにここ一、二年間のいわゆるポスト冷戦下の現代には対応できないのではないか。しかも此度わが国で議論をよんだ国連協力法案においてみられたように、日本国憲法や国際連合憲章などの法理論にはあまり精通していないようにも思えるが。P.それらの弱点はたしかに認める。だが私は、この間蓮を例えば国連憲章の改訂論などといった法理論から詰める積もりはないOというのは、法が社会を作るのではなく、社会があってはじめて法が生まれるわけだ。そこで私はこれら古い研究を基礎にいわば社会哲学的な一つの新思考により徹底的に押さえるという戦略を選んだ0S.いやに大上段に構えたが、それだけではあまりにも抽象的で、現代の複雑な国際社会では空振りに終わるのではないか。例えば民族問題、宗教問題、環境問題さらに南北問題などの重要課題が看過されてしまうおそれが多分にあるように思われる。P.当然だ。しかしこの小論でそれらのすべてに言及することは不可能であり、仮に●●やってみても結果は百科辞典の索引のようなものになってしまうのがおちであろう。893