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概要

satoh

第7回優秀賞「最近の世界秩序の急激な変貌に際して国連のあり方はいかにあるべきか。また、このような状況下で、国連大学はどのような役割を果たしたらよいか」先崎健要約いわゆる東西冷戦が終結-と向かうにつれて、世界の変化は速く、複合的、重層的なものとなっており、今やカオスともいうべき状況を呈している.こうした状況を打開し、新たな国際秩序をうちたてるために、マルチラテラリズムの役割が改めて見直されつつある。ごく最近では、ポスト冷戦時代における調停役として、国連安全保障理事会の動きがきわめて注目されている。しかし、21世紀以後を見通して考えれば、社会経済開発協力をも含めたマルチの体制そのもの、及びそれを支える国連システムを頂点とするまざまな国際機構には、どのような革新がなされるべきかが検討されなければならない。本稿では、現存する機構のうちで、最も普遍性の高い国連システムに焦点をあて、その変革、発展の条件について考えるとともに、知的リーダーシップの源泉である国連大学の実効性を高めるための方途をさぐっていきたいOこれからの国連システムには、グローバルインタレストとナショナルインタレストとのたくみな調和が要求されると思われる。組織論的見地からは、国連憲章の中に未定義のまま残された「人民」に、いかに多様なNGO、INGOをとりこみ得るかが改革のポイントとなる。特に重要なグローバルイシューについては、適切な専門家代表をも配置して実効性を高めていくことが望ましい。将来的には外交官団による現行総会の抱かに学術専門家等による第二院の設置も検討されてよvloこの点では1992年の国連環境開発会議がその845