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概要

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第6回佳作当然の事実の再確認を通して､私たちの住むこの地球が､人類にとって他にかけがえのない､たった一つの世界であることを自覚せざるをえなくなった｡｢宇宙船地球号｣といわれるように､地球上の人類が一つの運命共同体として考えられ､人間の共存とその相互依存性が強調されるようになった背景には､ほかにも､地球人ロの爆発的増加､自然破壊や汚染などによる環境の悪化､地球の砂漠化の急速な進行､そして全面核戦争の脅威など､人類の生存を根本的に宙びやかすような深刻な問題が､私たちの前につぎつぎと大きく立ち現れているからである｡これら人類の存亡にかかわるような諸問題を､私たちはどのようにして解決していけばいいのか｡事態は一刻も早い対応を必要としているのに､一つ一つの問題があまりにも大きく､複雑な要素を抱えて,相互にからみ合い､影響し合っているために､今日の国際社会のいかなる国も､どのような組織も､個々の力だけをもってしては､とうてい有効な対応はしきれないし､根本的な解決は望めないでいるのが実情であろう0しかし､私たちが未来に対する責任を自覚する以上､これらの課題を避けるわけにはいかないのだ｡人類が生きのびていくために､これらは必ず解決されなければならないし､また必ず解決するだろうことを､私たちは信じたいと思う｡そのために人類の英知が結集されなければならないのだ｡｢国連大学｣は当面､通常の大学に付随する教授や学生､そしてキャンパスなどを持たない特殊な大学である｡その研究は､主として｢国連大学｣がテーマを指示･委託して提携した世界中の大学研究室や研究室で行なわれる｡そのネットワーク機能が｢国連大学｣なのである｡研究テーマの選択･決定やプログラムの作成･調整､そしてその研究を担うに最もふさわしい大学研究室や研究所の選択･依頼は､東京にある本部で行ない､そのプログラムに沿って､｢研究･研修活動は､世界六十か国以上に分布する国連大学提携機関･研究ユニットにおいて､ネットワークを構成する研究者や､選ばれて研修を受ける国連大学研究生771