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概要

satoh

第6回優秀賞第4章「むすぴ-人類の存続と発展のために」これまで、国連大学が科学と知識を国境を超えて結集させる学術機関としてより円滑に機能するための方策、そしてその機能を根底から支える、異文化理解に関して国連大学が果たすべき役割、またそのさまざまなレベルにおいて日本がいかなる貢献をなし得るかについて、抽象的・具体的な提案をいくつか行なってきた。しかし、これらはあくまで国連大学や日本が国際社会の中で果たすべき役割のごく一部を示したものに過ぎない。国連大学がこれまで5つのテーマ、すなわち第一に平和、安全保障、紛争解決、および世界の変容、第二に世界経済、第三に飢餓、貧困、資源、および環境、第四に人間と社会の発展および異なる民族・文化・社会体制の共存、第五に科学・技術とその社会的・倫理的影響について最大限の努力を払って研究を進めて実効を上げてきたことは確かであり、今後も従来の研究成果を押し進めていくことが期待されていることは言うまでもないし、日本のさまざまなレベルでの国際機関-の協力が今後とも続けられていくことも、期待されるであろう。しかし、これらは他の国々の国際機関-の協力も含めて、あくまで御膳立に過ぎない。いかに清劉な水があっても、それを飲もうとする人間の意思と実践がなければ、喉の渇きを癒すことはできないのである。先進国、開発途上国を問わず、そして社会階層の上下を問わず、全人類がこぞって、全人類と地球全体の発展のために努力しようと決意し、その努力を惜しまない生き方を積み重ねていくことによって初めて、世界各国、国連大学の、グローバルな視点からの研究成果が生きてくるのである.まさに日本人としての立場か注12)ら、「大道無門、千差路有り。此の関を透得せば、乾坤に掲歩せん。」の精神で人類ひとりひとりが世界の発展のために日々研費を重ねていくことを、筆者は願うものであるo往12)山本玄峰、1960、『無門関蛙喝』大法輪閣741