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概要

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立場をふまえた上で、日本が地球全体の発展のために、どのような貢献をなすべきかについての意見を述べていくことにする。日本は西洋以外の国家の中で、最初に近代化に成功した国家として世界の注目を集めたわけであるが、それを日本人自身の眼で捉え、その要因をふまえた上で世界全体-の貢献の在り方を考察していくことになるであろう。第1章「高度情報化の進行と国連大学の果たすべき役割」世界が今日のようにいろいろな意味で相互作用の機会を増す以前は、国家は、その国家が活動する範囲内を最適な状態にもっていくよう努力する以外、国家全体の活動としての明確な基準を持っていなかった。しかし、各国家、そして国民が行動する範囲は次第に広がりを見せ、国家交流も活発となって、前述したように相互が影響を与える度合いも増加の一途を辿っているO当然、そこには国家間の利害の対立などの矛盾が生まれ、その調整をする必要が生じてくるわけであるが、どうしても国益等が絡んでくるため、調整の困難なものも生じてくる。したがって、国連大学がその理念の中で標傍しているように、人類の存続、発展および福祉にかかわる緊急かつ世界的な問題の優先順位にしたがって、各国が納得いくようにひとつひとつ根気良く問題を解決していかざるを得ないわけであるが、そこには自ずとシステム・アプローチ的な考え方が導入されることが望ましく、また必要となろうDシステム・アプローチは1961年からアメリカの国防省が国防計画の中に採用L、同時に国防予算の編成でも計画の予算化にシステム・アプローチからのPPBS法を実用化して以来注目を集め、さまざまな分野で応用されているが、世界が高度に情報化することによって、世界全体のシステム化が加速度的に進行している現状を考えると、システム・アプローチの必要性、緊急性はますます増大していくであろう。だが、たとえば個人と社会の関係からシステム化ということを捉えたとき、一部では情報化社会が管理社会的色彩を帯びることが避けられず、結果として個人はお互いの調整を730