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概要

satoh

第6回優秀賞国際連合は、社会、経済、文化、政治の各領域にわたって、地球全体の発展-の道を模索し、日夜努力を重ねているわけであるが、本論文においては、特に先に述べたような情報システムの国際的規模での発展とそれにともなう情報システムの複雑化・多様化の現実をふまえた上で、国連大学が果たすべき役割についての考察を加えていく。まず、高度情報化という国際社会の変容に対応して、国連大学が頁の国境を超えた学術機関として果たすべきハードな役割の側面、すなわち国連大学を中心とした、活発化する国際交流の中での情事肝rJ用の在り方を論ずる。次に、そのプロセスが進行していく中で、常に個人のレベルにまで下がって問題となってくる文化摩擦の問題と、その解消に向けて国連大学が果たすべき役割について論ずる。文化的相違というものは、このように国際交流が密になる遥か以前の太古の時代からの長い歴史によって形成されたものであり、政治的に区分された国家間の相違以上の根の深い問題を多く含んでいる.したがって、国連大学に於いて研究活動に従事している人間も含めて、文化摩擦を解消していくということは地球全体の発展を底辺から支えるものであり、国連大学がその底辺を支えるソフトを開発する最適任者として果たすべき役割も、非常に大きいと思われる。そして最後に、そのひとつのモデルケースという意味合いも含めて、日本がその過程の中で果たすべき役割について論じていくことにする。先に文化的相違ということについて若干触れたが、筆者自信も文化圏という目で見るならば、アジアの中でも東アジアの漢字文化圏、そしてその中の日本という文化圏の中で生を受け、その価値規範を内面化しつつ育ってきた。したがって、その存在被拘束性を全く離れ、価値規範を崩壊させて自らの意思を通じさせることは不可能である。それは著者が生まれ育ってきた文化圏に限ることではなく、この地球上の全ての文化圏にあてはまることであろう。要は世界各国、そしてその国民が、各々の文化的特徴をふまえ、それを生かしながら地球的規模での問題の解決に協力し、全人類の発展に寄与する努力を惜しまないという姿勢を貫き通すことが重要なのである。そこで、筆者自身の属している日本の、世界の中での文化的、政治的、社会的、経済的729