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概要

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第6回優秀賞学の行き過ぎやそれに対する過大な期待に対して冷静に対処する姿勢を堅持することが大切である。その意味で今追究されつつある課題"生物工学の法的・倫理的・社会的含意"の研究は重要である。(4)健康・保健に関する研究今なお多くの途上国はコレラやチフスなど細菌による伝染性疾患によって多くの人命が失われている。保健にとって不可欠な上水道等の社会資本形成が不十分なためもあり、途上国の人々の寿命は先進国にくらべて著しく短い。一方、先進国においてはガンなど未解決の多くの難病や不可解な原因による奇病に人々が悩まされている。無筋力症や後天性免疫不全症(エイズ)などはその最たるものであろう。また、社会の複雑な仕組みから来る精神的ストレスも先進国固有のものがありそうである。高齢化社会における老人病問題も次第に先進国の重要な社会問題になりつつあるo国連大学も保健に関してはプログラム領域6の中でとり上げている。しかし、課題選択の視点が途上国にのみ向けられているようである。保健に関しては"栄養とプライマリー・-ルスケア"というタイトルで1課題がとり上げられているが、全体に病気と保健に関する問題意識は希薄なのではなかろうか。栄養問題、それも途上国における栄養閉演のみクローズアップされている感が強い。栄養問題に関しても先進国にはまたそれなりの問題があるO偏食、過食など先進国の豊かな食糧事情の下での特殊な栄養不良があり、その実態やそれがもたらす疾病など健康-の影響はなかなか正確にはつかまれていない。国連大学は上述の諸問題を先進国における問題をも含めて幅広く取り上げて欲しい。713