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第6回「今後の国際社会における国連大学の役割と日本」優秀賞海委棄巨彦要約世界は今、(1)軍拡競争と国際紛争および(2)世界経済発展の不均衡という2つの大きな問題を抱えている.国連大学がこれまで進めてきた5つのテーマ、9つのプログラム領域にまたがる諸課題の追究は、上述の2つの大きな問題に関する研究によくマッチしており、従前の研究等の活動のより一層の強化が、まず望まれるところであるO以上に加えて、(1)援助を有効なものとするための基礎研究という意味で、世界各地の伝統的文化・芸術の研究を行うこと、(2)先進国による独占、21世紀における新しい型の帝国主義を生まぬようにとの意味から、情報科学技術の研究、ならびに行き過ぎや過大な期待にとらわれぬ形で、生命工学の研究を進めること、(3)途上国・先進国とも悩みの多い問題という観点から、健康と保健の研究をとり上げるべきであろう。国連大学に対して日本の果たすべき役割は次の3つである。まず第一には国連大学の活動に必要な資金を率先供与すること、そうして先進国を説いて回るなど、また国連大学に先進国が加わり易いよう必要な改革を促すなど橋渡し的役割を務めるべきである。第二には国連大学の研究・研修活動に日本人がその頭脳の力でもって積極的に参加すること、そのためには日本の旧来の学術研究体制を刷新L学問上の実質で貢献できるようになることが大切である。これからは学問的貢献を世界に向けて日本人が惜しみなく与えるようでなければ、日本人は世界からますます倦まれるようになる。そうならないようにするため、国連大学は日本人に又とない働き場所を与えている。第三には日本が過剰な軍備をもたず701