ブックタイトルsatoh

ページ
667/1034

このページは satoh の電子ブックに掲載されている667ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

satoh

第6回「今後の国際社会における国連大学の役割と日本」最優秀賞栗原史郎要約平和や人類の進歩という言葉には何かしら崇高な理想が感じられるが、それ故にまた一方、実在感に乏しく日常生活の次元とは無縁のものであるかのようにも感じられる。このギャップを埋め合せ、国境を超えた地球感覚や種としての人類的一休感を身近な実感として抱けるようにするにはどうすべきか0本稿はこうした視点から、今後の国際社会における国連大学の役割とは何か、また日本としていかなる貢献をなすべきかについて考える。まず第1章においては、国境を超えたコミュニケーションが今後ますます拡大していくものと予測L、グローバルな完成を持ち、地球をひとつのものとして自己の視野におさめられる個立的(stand-alone)な個人を、今後の国際社会をになう核として想定する。そして人と人とが国境を超えて生活の次元でじかにふれあい、反応しあえる関係が地球という場で展開される地球社会の到来を指摘する。それをうけて第2章では、国連大学における研究のすすめ方の前提として、各地域の異なった視点の導入および文化的相対主義という2つの条件を明確にする。それから、資源、環境、人口、食糧などの地球的規模のマクロ問題に加えて、地域の生活様式や価値観などの内面的なものを含むミクロな視点の重要性を指摘し,情報社会の進展に応じて地球全体を新しい地縁関係としてとらえ直すことを国連大学の新理念として提示した。次に第3章では、現代技術文明や都市、人間の真価にかかわるテーマ、育児のあり方やサラリーマン生活など家族にかかわるテーマ、自動翻訳機の開発、平和研究のもつ免疫占占5