ブックタイトルsatoh

ページ
649/1034

このページは satoh の電子ブックに掲載されている649ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

satoh

第5回佳作に考えてゆくといった取組みの広がりが考えられてもよいのではなかろうか。我々は世界の次代を担う青少年に、混乱と衰類の世界を遺すのは忍びない。そのために、微力ながらも今我々が世界平和と繁栄に向けてなすべき国際理解と国際協力は何かを、身をもって次代の青少年に伝えてゆかねばならない。これこそが現在必要とされる国際理解と国際協力を推進する教育に他ならない。地域社会による国際協力への参加を経済協力により完成するダムや鉄道、空港等モニュメンタルな事業は、相手国の経済社会基盤を充実するうえで有用であることは言をまたないが、他方では病気になればひたすら我慢するしかなく、病院に行く時は家族との永遠の別れといった農村も、途上国では依然として多い0-万、都市においても生活向上の機会を求めて流入する人口で,途上国の首都はいずれもかなりのスラムを抱えている。そこでは診療体制も追いつかず、乳幼児死亡率も高い。定職をもてない人が多く、住民は一日に二回粗末な食事をとれればよい方だ。こうした悩める国をよそに、わが国が繁栄と安逸の高みから、従来と同じ様に世界の繁栄と安定を叫び、国際理解と協力を唱え続けるだけでは,現状はさほど変らないだろうO財政逼迫の折から、政府開発援助予算も急増は望めな叫犬況にあるOしかしながら、わが国はまだそのもてる人的資源を、途上国向けにフルに活用していないのではなかろうか。すなわち,わが国の「好奇心と適応力と開発の才」を、もっと世界的規模で途上国向けに発揮できるのではないかと思われるのである。途上国の多くの地域社会が欲しいのは、金銭的援助もさることながら、自分達と同じ次元で日常の問題を考え、解決-向けて歩みを共にし、助けてくれる仲間である。言うなれば、細かな問題にも気軽に相談に乗ってくれる友人、どんな困った問題をぶつけても親切に応えてくれる友人が欲しいのであるoそれは政府間の援助供与国対受入れ国といった図式ではカバーできな占47