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概要

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第5回佳作日本語が各国に浸透するように努力するのも言葉の壁を破る一方法である。勿論、この場合、日本人が外国語を知らなくてよいというわけにはならない。(4)外国の諸事情を少しでも多く吸収すること。相手国の国情などを知っておくことは相互理解、事を進めるうえで非常に重要である。外国での機械の建設工事で、その国の許認可制度、労働習慣、地域の習慣などの対応を知らないばかりに、日本人のせっかちさ、勤勉さばかりがから回りし、工事は遅れた事例が幾つもある。これらの場合のうちには、聞いたり、書物を見ただけでは不充分で、事前の現地調査が必要である。このくらい、外国の諸事情を理解することはその国に長年居住する以外は、間接的に、情報を収集して知るのでむずかしい部類に属することである。体験を通じて、会話はもとより、国民性、社会制度、人情、生活、習慣などを直接見聞し、真実性のあるものとして会得する方法に外国留学、長期滞在、商用などによる駐在などがある。この場合、その国の人々と身近に接することができて、心が通じ合い、人間同士というつき合いに徹することができる。そして、お互いに仕草、動作で真実が通じ合えて、自然と諸事情が身につくと同時に、言葉も理解できるものであるOそれはお互いが人間同士だからである。そうはいっても、一般の人々が日本の国内でできることは、次のように限られるものである。学校教育(表面的なことが多い。)、独学(努力次第で深くも浅くもできる。)、テレビ(視聴覚により新鮮さはあるが一方的に与えられるものである。)、ラジオ(聴覚による情報。)、書物(内容が古い場合があり、著者の主観が強いと現実とかけ離れることがある。)、新聞雑誌(客観性はあるが、記者を通じる間接的である。)、外務省からの情報(文書、問い合わせ。)、日本駐在外国機関からの情報(パンフレット、問い合わせ。)などである。占27