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概要

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(e)反応が遅い(8)割高につく(4)政治などの理由で援助ができない国がある(5)柔軟性に欠けるという欠点が見られる｡一方､NGOにはこれらの欠点を補える可静睦がある｡従って､政府の経済力とNGOの｢善意の働き人｣の動員力や機動力が連動すれば､わが国の開発協力も質と量の両面で一層拡充される｡そこで､当面の課題は全国的なNGO体制の整備拡充､NGOと政府レベルの公的機関との協力体制の確立である｡さらに､そこに関与する｢善意の働き人｣の確保や育成が緊急に求められる｡それは換言すれば､民間レベルで開発協力の輪を広める教育を行なうことである｡1.2.教育,学術､文化面の国際交流と協力経済協力や救済活動と平行して､教育､学術､文化面の国際交流や協力が急がれている｡文部省は留学生事業の拡大､ユネスコを通じた教育､科学､文化事業の協力､発展途上国との学術交流､協力事業の拡充などを当面の主な課題としている｡とりわけ､人的交流を重んじ､21世紀に向けて年間10万人(仏国並み)の外国人留学生を受け入れる方針を示している｡この計画が実現されると､現在大都市に集中している留学生は地方に拡散し,各大学平均100人が配分されるであろう｡さらに､近年､留学生の出身国､年齢､留学目的が多様化してきていることも問題である｡このような状況をふまえて､21世紀の文化交流､協力の意味を明らかにするのは有効な手続きだと思う｡衛藤清吉氏は｢文化｣の意味について､次のように定義している｡第1は､｢文化｣が文明とほぼ同じ内容として使われ､価値の上では､より高度の､より進んだものという含意がある｡｢文化国家｣はこの意味である.第2は､もっと通俗的な用法で､単に便利であるとか､改善されたという意味を表わす.｢文化住宅｣や｢文化鍋｣はこの意味を示す｡第3は､英語の`Culture'の訳で､人間が知恵を使い何かを作り出572