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概要

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に代わる新しい情報化社会の文明を築くのが日本の責務である。今世紀末にかけて先進諸国で安定成長を維持できるのは日本のみとの予想が強い。科学や宇宙開発など工業化社会の技術開発や生産は資本力が物を言うが、情報化社会においてはスモールサイエンス、言い換えると知恵が勝負となり、縮み志向を有する日本人に向いているとの指摘が強い。ところで、情報化時代における今後の日本の国際的責務は2点あると考えたvlo第1は開発途上国の近代化-の協力である。開発途上国の近代化は今後益々急務となるが、工業化のみによっては達成できないことが明らかになってきた。上からの急速な工業化は既存文化を破壊することが多く、経済的にも余りメリットをもたらさないことが今や実証されつつある。日本が上からの近代化に成功したのは歴史的、社会的条件が整っていたからであり、日本の模倣ではもはや近代化を達成する可能性は低vlo言い換えれば近代化のパターンには多様性があるわけであり、今後は情報化が近代化の手段として重要性を増すものと考えられる。例えば、日本の近代化に、江戸時代の「読み書き、そろばん」という庶民の教育が基礎を成したことが今日ではほぼ定説となっているが、識字能力を有きない者が多く、新聞などの活字媒体が普及していない国では文字の代わりにVTRを使い意思の伝達を行うことが可能である.またコンピューターの端末さえ設置すれば、先進国と同じ情報を即座にどこからでもキャッチすることが可能となるが、これは教育はもとより、いまだ未整備である国内の通信や交通休系の補完に大きく貢献することは間違いないo更に、第三世界の多様な言語と先進国の言語との機械による翻訳が普及すれば、言語が厚い壁となっている先進国と第三世界の文化・技術交流が大きく促進することが期待される。長尾頁氏によれば、21世紀には文化的背景を考慮に入れた翻訳は機械では無理としても、コンテクストにより訳語を選ぶ程度の機械翻訳は十分可能であるという。第2は日本文化の海外-の普及である。周知のように現在に至るまで浮世絵等を除けば日本文化が世界に普遍化されたことは無かった.それが日本に対する誤ったイメージ51占