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概要

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第4回佳作さて、地方分権主義が確立し、個人主義に立脚した行動主体が成立した時、日本の社会が情報化社会の進展にうまく適応しうるものとなりうるが、それでは日本は将来の国際社会でどのような役割を演じ、文世界をリードすべきか、次にグローバルな視野からこの間題を考えていきたいと思う。6情報化社会における日本の国際的責務(1)近代社会で主流を歩み続けた西洋文明は、自然を征服して物的欲求を満たすことに力を尽した。しかし、全体との調和を顧みず、個の利益を優先させることにより、今や環境問題や資源エネルギー問題に真正面からぶつかり、工業化社会から情報化社会-の移行期に当たり、いまだ新たな活路を兄いだせないでいると言わざるをえない.ここで新しい文明を創造するのは日本をおいて他にはない。歴史を振返れば、日本は古代から近世に至るまでは中国から、近代においては西欧から常に自己より-イレベルな文化を輸入し、しかもその文化を自国の文化システムに昇華させる力を持っていた点に特色があった。日本文化はよく模倣の文化と言われる。それは自己のオリジナルを持たないという点では当を得ているが、自己の既存文化システムの中で、単一ではなく複数の文化を昇華させた点から判断すれば、単純な模倣と言えない。21世紀を間近に控えた現在、ヨーロッパは「第二次西欧の没落」が叫ばれ、アメリカも先端技術や農業生産力ではなおも世界のトップに位置するとはいえ、もはや嘗てのように世界をリードする力は無いと言わざるをえない。又アジア諸国についても、「21世紀はアジアの時代」と言われながら、自力で近代化するにはいまだ未知数が多い。正に今、日本が新しい飛躍を行い、世界をリードすることが国際的に期待されているわけである。又それは国際的に見て日本の責務でもある.(到それは単純に東洋と西洋の接点として両文明を結びつけることではないO工業化社会515