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概要

satoh

テ-ションができる)の都市圏が生まれる。この段階で、現在のニュータウンは文化施設やオフィスを兼ね備えた自立都市となりうるわけである。3人口の都心部-のUターン。郊外に移り住んだ人々が、生活のエンジョイを求めて都市- Uターンする。ここにおいて都心部は、現在の企業の町から住民の町、文化の町-と変貌するわけである。このように、大都市圏内部での人口や機能の分散を図れば、現在のような膨大な交通投資や住宅投資を減少させ、文化投資に重点を置くことが可能になる。また、現在は昼間住民と夜間住民の分離により、地域に関心を持たない住民も地域-の関心を持ちはじめ、コミュニティの形成-大きく貢献することとなろう。(4)大都市の中心は、文化都市としての性格が今後急速に強まると考えられるが、日本の都市が育むべき文化については次のように考えたい。第1は、地域の個性をいかした文化である.都市の文化が地方分権を支える以上、地方分権は単なる分節化ではなく、個性的で相互補完性を原理とすべきである。特に、地域に個性があってはじめて、住民の間に郷土愛-コミュニティ参加が生まれることを力説しておきたいと思う。第2に、個性的ではあっても閉鎖的な,つまり悪い意味のローカル的な性質ではいけないことが指摘できよう.今後は、日本の各都市と海外との直接的な結びつきが強まることが予想されるが、国内的に見ても、今までは中央集権化を導く道具になったといわれる新幹線や高速道路が、情報化社会の進展による地域的な情報偏差の是正と相まって、今後は地方分権化の進展に貢献すると考えられる。第3は専門志向性であるo例えば最近は地方誌ブームであり、中央集権制が極めて強い出版界において地方文化を開拓するものとして評価が高い。しかしながら、どの誌もよく似た構成をとっており、対象地域が違うだけで、内容や編集に地域的な特色が認められないといっても過言でない.地方の文化を振興させるためには地方出版の存在が不可欠であるが,特に今後は地域的な特質や専門性を強く出す必要があろう。情報化社会510