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概要

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第1回優秀賞撲滅-の期待を担う多くの児童のための教育一特にその中でもリテラシー教百一を、所与の各国の現状において行ないうる方向を探ってみたい.まず教える側の要因からみてみよう。1979年度のユネスコ統計年鑑によると、アジアとヨーロッパの生徒登録数、教員数は、以下の5図のようになる。この表から明らかなように、アジアの初等教育における生徒総数対教員数の比率は、ヨーロッパよりも高い(たとえば1976年度をとりあげてみると、アジア地域が35.4人に1人の教員の割合であるのに対し、ヨーロッパ地域は21,6人に1人であり、アジア地域が、1.6倍もの多くの割合の生徒を受けもつことになる。さらにこの数値には、 8億もの人口を有する中国のデータが含まれていないことを考えるなら状況はさらに変わるであろう)。高い文盲率を占めるインドにおいては、実に42人に1人というヨーロッパ地域の2倍もの高い数値を示しており、教員の不足が如実に表わされている。当面の課題として教員の養成がいそがれるものである。但しリテラシー教育という点からみるなら、いわゆる教員の代用をなす代教員システムでも充分と考えられる。無論それらの質は一定に保たなければならないが、現在在籍する高等教育機関の学生、リテレイトな市民からのリクルートによる補充も可能である。短期間の集中教育をもってリテラシー教育のための"教授法'を身につけることは可能である。さらに効率よい手法として、かつて産業革命期において迅速に児童をリテレイト層に転換させる必然性の高かったイギリスにおいて用いられたベル・ランカスターによる助教1)法(monitorialsystem)も、多数の子供たちを少額の費用で能率よく教えこむ手法とし*】5囲世界における登録生徒数と教員数(単位.千人)生徒総数第一児段童階(初総等数教育)教員総数第教-員段数階*2アジア1960Il居.95589,6833,8382,4921970195,458138,1046,6053,8301976241.847166.989良.3074,717ヨーロッパ196067.23946,7092,9401.667197tl84.17950,5224,5742.131*1 UNESCO YEAR BOOK (1978-1979)P.59から作成*2中華人民共和国及び大韓民国は含まれていない49