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概要

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度は、次のような方向で改革されるべきであると思慮する。従来の日本の教育は、近代化を進めるため国民の平均的レベルアップを図ることに目標があったOこのため教育内容は画一的となり、又選抜機能をもたせるため高度なものとなった。その結果、日本の進学率は急速に上昇し、世界でもトップクラスとなったが、反面教育を権利でなく義務と感ずる不本意就学者が増加し、青少年の非行化を増大させる最大の要因となっていることも否定できない。国民の教育水準のレベルアップを急ぐあまり、教育内容、制度、評価の画一化という教育の本来趣旨と相いれない方向に回転してきたわけである.情報化社会の進展は教育制度に大きな影響を与えるものと私は考える.それは、学校で修得する知識や技術がすぐに陳腐化するため、生涯教育の重要性が増大することである。現在の日本の学校システムは、卒業後の労働システムと完全に分離されており、両者のフィードバックは全くなされておらない。学校システムの閉鎖性は時期(小・中・高校で12年)、場所にまで及び、学校が特殊社会の性格を帯びるに至っている。そこで、このような学校制度の閉鎖性を打ち破り、開放的システムを創設することを強く提案したい。第1は、労働システムとのフレキシブルな関係の樹立である。具体的には、中学校又は高校卒業段階で生徒に就職・進学の自主的な選択を求め、就職の場合でも、就職後に専門的な知識を身につけるため、在職のまま高等教育機関-入学し、リカレント教育を受けることが可能なシステムを創設する。この場合の専門的教育は大学ではなく、大学院や専門学校で行うべきであり、逆に今後の大学は専門的分野の研究より、教養主義的な性格を持たせるべきであると考えたい。現行の大学が余りにも教養的であり、社会で役に立たないとの批判も強いが、実学的な専門的教育は就職後にフィードバックして学ぶというシステムが成立すれば、大学はむしろ広い視野に立脚する教養を身につけるという現行制度の方がベターであると思う。むしろ大学生活を将来の充電期間とみて、幅50占