ブックタイトルsatoh

ページ
507/1034

このページは satoh の電子ブックに掲載されている507ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

satoh

第4回佳作(2)しかし、これはやや乱暴すぎるように界う。現在の教育制度の問蓮点から判断すれば、むしろ次のような課題が横たわっていることに注意を払いたい。第1は、与えられるものが過剰となる反面、自力で獲得するものの減少により、征服する喜びがなくなり、青少年が積極性をなくしてしまわないかという疑念が残る。言い換えると問題解決能力は身についても、情報化社会で必要性が増大する問題創造能力が低下するのではないかという不安である。更に、形態的には個別教育が進むことが予想されても、教育内容自体が画一化するおそれが大きいことがあげられようO教育とはあくまで青少年の多様なる可能性を導き出すものである以上、教育内容の画一化は教育本来の趣旨と相入れないことは言うまでもない。第2に、家庭学習の比重が高まれば、ペーパーテストは減少しても学力指導中心となり、生徒指導が弱体化することが十分予想され、青少年の非行化が大きな社会問題となっている現状(今後情報化社会の進展とともに、この間題は大きくなることはあってち小さくなることはない)に十分対応できるかという懸念が残る。私は、情報化社会における教育は以上のように決してバラ色では無いと思う。しかし.逆に問題点のみに注視することも当を得ていないと考えている。例えば、生徒の非行化の最大の原因は、学校の授業がわからないことにあることが国民意識調査により指摘されているが、パソコンやLL装置等の教育機器を今後効果的に導入すれば、学習効率の向上のみならず、非行防止にも貢献することが十分期待できよう。なぜならば、生徒の学習能力に応じた個別指導が行えるとともに、従来の一方的な講義形式の授業から、生徒が自ら芋を動かし、思索する授業を行うことが可能となり、積極的な学習-の参加を導くことが可能となるからである。(3)このように、情報化により現在の教育制度が改良できる場合は、その積極的な導入を図るべきであると考えるが、その前段として、現在の教育制度の問題点をもっと注視するべきであると考えたい。このような立場から、私は情報化社会における今後の教育制505