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概要

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社会に対する概念は、変わるところはない。Ⅲ-2.情報化社会は思春期である最近、電話の普及で、手紙を書かなくなったとか、テレビ時代で、情操教育が云々とかいわれている.こういう点に関して、個人個人が、反省すべき点があると思うが、ここでは、大衆と情報化社会の関わりを中心に考えたいO人間の成長をいうときの思春期は、肉体と精神の発達がアンバランスで、傷つきやすい時期であり、成長の一過程として、誰もが通過する時期である。情報化社会を構成している機械的な面を肉体にたとえ、情報を発するエリート側の情報発信能力と、情報を受け入れる大衆側の情報処理能力を精神にたとえると,現在の情報化社会の状態は、機械的な面の著しい発達に比べて、その機械的な面を、うまく作動させるための知性、即ち、情報産業の指導的立場にあるエリート側の自覚も充分ではなく、また、情報を受け入れる大衆側の知性も.追いついていない時期であると考えられる。従って、少しの衝撃でも、壊れやすい時期である。今の時期をどう乗り切るかで、情報化社会の将来が変わって来るかもしれない。なお、現在の情報化社会でいうエリートは、大衆と対立しない、機能的に区別されるだ2)けの存在であると、飯坂良明は述べている。現代社会において、実際に大衆の代表とも言えるエリート側が、その母体の大衆と対立してしまっては、社会情勢にゆがみが生じて来るであろうし、将来的には、独裁的な管理社会を招く可能性もあるので、避けなければいけないと思うが、さらに積極的には、大衆の産物であるエリートとして、大衆と協和し、互いに刺激し合って高め合ってゆくことは、情報化社会を、より良い方向-と導くことになると思う。Ⅲ- 3,情報化社会の構造情報化社会を支えているのは、大衆文化である。大衆とは何かということは、飯坂良明が、次のように述べている.「大衆は、公衆のもつような精神的共通性や文化価値に対する関心で結ばれるよりは、本能的欲求や外的な圧力によって結びつけられている。公衆に472