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概要

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に欠かせぬ情報・知識の吸収に、リテラシーは、まさにコミュニケーションルートの手段として不可欠なものである。リテラシーの重要性はそれが、学校教育・成人教育・科学技術教育といったあらゆる教育の基盤であるのみならず、国家の社会的・経済的発展の一要因であること、さらに主体性、自立性をもつ個人の人格形成に必須の基本的権利としてのリテラシーである点にある。不幸にして、低いリテラシー率を示すアジアにおいて、まずH権利としてのリテラシー"の思想の普及・定着が望まれる。第2章リテラシー普及の現状本章では、リテラシーの現状を中心に考察をすすめていきたいO現在、世界には8億1400万の文盲が存在し、大半は、アジア、アフリカ、ラテンアメリカといった開発途上国にみられる。文盲率は、世界の総人口数の約3割を占めており、毎年平均約8300万ずつの増Ⅰ国)加を示してきている。しかし文盲率は、年々低下していくものと推定されている。しかしながらこの低下率は、はかばかしいものではない。既述したように、これは著しい人口増加現象が、既存の或いは増加する初等教育施設数・教員数の増加率をはるかに超えるピッチで成長しているのが最大要因と考えられよう。 2図からも明らかなように、今世紀末にいたっても90%台(文盲率10%)のいわゆる近代型に到達しそうにない.さらにアジア地域においては、1970年度の38.6%から、1990年度には43.5%-と、逆に文盲率の増加が予1)測されているO現状においても、開発途上国の中でも圧倒的にアジア地域が多く、約4億200万を占めている。さらにインドが、その過半数の約2億4300万を占めている点に注目しなくてはならない。ここで対比という意味で先進国・特にリテラシーでいち早く近代型を成したイギリスのリテラシー率の歴史的推移に転じてみたいO次図(3図)に示されているように、リテラ2)シーが90%台のいわゆる"近代型"忙なるのは、ほぼ1880年以降である。1640年代前半には成人男子のリテラシー率は、ほぼ鳩であったが、1840年代には、倍の鞄に増加するoさらにヴィクトリア朝に入ってからの急激な上昇が特徴的である.前世紀末の日曜学校或い44注l)Fisher,E.A.HThewor)dliteracysituation:1970,1980and 1990"Prospects,Vol.X,No.I11980p.lot注2)1880年前後については、以下の図(第2章末参照)を参照されたvlo