ブックタイトルsatoh

ページ
434/1034

このページは satoh の電子ブックに掲載されている434ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

satoh

さて、情朝知識の商品化は、それらの電子化に伴って、益々進行していくものと思われる。そこで、対象となる情報知識は、自然科学的分野のものが大部分であるだろう。「金にならない」人文科学的知識よりも、即座に利益に結びつく、自然科学的知識の方が、優遇されることは明らかである。この自然科学的知識と人文科学的知識のアンバランスは、現代に始まったことではないが、経済最優先の現代社会においては、ますますアンバランスが進行するであろう。i教育の形態変化?教育は、情報・知識の世代間の伝達の一つの様式であるo情報・コミュニケーション技術は、この情報知識の存在形態を変容し、また、伝達形態を変容することによって、教育の形態及び機能を変容しつつある。知識や情報を人が記録保有し、それをロからロ-、または、書物によって伝達する形態では、教育は学校教育の形態としてあらわれた。そこでは、学校はメディアであり、世界についての、新しい情報・新しい知見を得るための、ほとんど唯一の存在である。ところが、今日のように、テレビを中心とするマス・メディアによって、世界中のできごと、新しいもの、さらには、「教育的番組」に.よる過去のできごとが、大量に伝達される状態では、教育の形態は、「学校教育」から、「マス・メディアによる教育」-と変化する。学校教育の側からみたこの教育の形態変化は、学校機能の変化として、例えば、次の様に要約される。「情報の豊かな開かれた社会におけるコミュニケーション構造の二つの側面が、学校における二つの伝統的な機能を破壊しつつあるということである。すなわち、豊かな情報が、間接経験を通じて、子供の知能の幅を広げるという、学校の機能を失わしめると共に、また情報の多元化が、選択ということを通じて、子供の価値観を形成されるという学校の機能を央わしめているのである」(グリーンバーガー編「コンピュータ・通信」東京創元社)0432