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概要

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第4回優秀賞こうして、明日の情報コミュニケーション技術のもう一つの課題、すなわち、いかにして高度の情報選別・受容・活用能力を開発維持するかがうきぼりになる0要約すると、今E]の情報・コミュニケーション技術は、エレクトロニクスを基盤として、情報の電子化を図り、高品位の情報蓄積通信網を半ば実現し、なお発展しつつある。他方、明日の情報コミュニケーション技術の主体は、人間の能力を基盤として、高品質情報・知識の生産、高度の情報選別・受容・活用能力の開発に向けられるべきである。3.社会的基礎への影響我々は、それぞれ独白の世界,もしくは、社会の現在及び未来に関するイメージを持ち、また自分自身の現在及び未来に関するイメージを心の中に描いて、大小様々の意思決定をなし、行動をおこしている。これらのイメージに内在する「進歩」、「発展」、「成長」、「善悪」などの一種の方向性を価値観と呼ぶことができよう。情報や知識は、この「社会のイメージ」形成の糧である。そして、我々の社会の現実のあり様を決める価値観は、一人一人がもつ「社会のイメージ」と不可分の関係にある。個々人の価値観の有機的統合としての社会的価値観は、誰がその社会の真の意思決定者であるか一社全構造-を尺度として測ることができる。iK価値観の混乱?広域・高速の通信手段が未発達であった時代、人々の持つ社会のイメージは、「隣人」、「職場」、「地域社会」等、直接に接触する環境の要因によって形成されていた。それは、地理的制約を受け、また、そのイメージの変化は、緩慢であった。交通手段の発達は、人の移動を容易にし、社会のイメージの地理的制約を希薄にすると同時に、イメージの変化に速さを加えた。この傾向を決定的にしたのは、ラジオ、テレビなどの高速大量の通信手段である。居ながらにして、世界中のでき事を知り、文化も習慣も異にする人々の生活をかいま見る425