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概要

satoh

第3回優秀賞次々と出てくる問題に答えてゆくためには、「対自然」の研究と「対人間」「対社会」の研究との連携が有効なのであり、国連大学には、それを実施する力がある筈である。さらに、軍縮・安全保障の研究に際して、「対自然」と「対人間」「村社会」の研究の学際的協力が成功するならば、その経験は今後国連大学が取り組むことになろう多くの課題ユニJl'-サJt,に対して有効な教訓を生むことになる。この学際的連携は、国連大学がより「普遍的」な活動を行うための有効な一歩なのである。I期待される五つの具体的研究課題当然といえば当然なのだが、1958年に生まれて以来日本に住んでいる私は、自分の国が戦争をしていたことも、戟争の影響が感じられる程近くで戦争があったこともないし、まして戦場に行った経験など全くない。少し上の世代なら朝鮮戦争の記憶があろうが、太平洋戦争・大東亜戦争となると親の世代の話となってしまう(私の父すら敗戦時にはまだ小学生であった)0私が物心ついた頃(ちょうど第一次佐藤内閣の頃だったと思う)以来、戦争・紛争・動乱・内戦の類は、全てテレビのアテラ側の遠い外国での出来事であった。いつでも戦争をやっているようだった中東とベトナム・インドシナ。飢餓の強烈な印象を与えたナイジェリア内戦(ビアプラ戦争)以来、エチオピア、アンゴラ、ローデシア、ナミビアに至るアフリカの戦争。印パ戦争、バングラデッシュ独立からアフガニスタン動乱、イラン・イラク戦争に至る南アジアの戟争。ベトナム戦争後も、カンボジア内戦や中越紛争など戦火の絶えない東南アジア。軍事政権が多く、ゲリラも多く、チリ・ボリビアの「太平洋」戦争からニカラグア内戦まで色々とあるラテンアメリカ。世界の戦争のほとんど全部が、砂漠かジャングルの戦争であった(そうでないのはフォークランド紛争と中ソ国境紛争ぐらいのものである)0そして、この20年程の間に戦争を体験した国々は、ベトナムで「侵略者」となったアメ225