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概要

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第2回優秀賞制度が技術移転にどれだけ役立ったかを様々な国の場合(例えば日本)について考察し、技術移転の制度的基盤としてのその経済的な意義を明らかにすることである。このような制度は、たとえすべての国にとって有効であると結論できないとしても、技術導入によって開発をめざす国には欠かせないものであり、それ等の国が今後制度の整備をすすめていく上で、国連大学の研究が役立つだろうことは疑いない。6地域の技術移転センター・モデルを構築せよ以上で私は技術移転の効果的な推進方法を打ち出すことを目標に、国連大学がいくつかの具休的な活動をすることを求めてきたのであるが、大学の研究をより実現性のあるものとするため、さらに一歩をすすめて地域の技術移転センターの構想を実現するような行動をとることを望みたい。地域というのは、ここで例えば国連大学の立地を考えて、まずアジアとしてもいいだろう。「アジア・技術移転センター」という機構を、アジア地域における国際的な技術移転の中核として設け、域内での技術移転を効率的にすすめる母体とするのである。このモデルができあがれば、当然それ以外の世界各地におく同様なセンターのモデルにまで提言をひろげていくべきことはもちろんである。ところで「技術移転センター」という構想は何も唐突なものではなく、国連ではすでに様々な場で、設置の必要性が強調されてきている。特にUNCTAD _(国連貿易開発会請)はその実現に熱心だと伝えられるが、これまでのところ、技術移転センターが、実際にどのような機能を持ち、どのような構成国を対象とするかまでを示したものはない。このような現況を打開するためには、国連大学が例えばこの「アジア・技術移転センター」の具体性ある青写真を示す必要があると思う。ところで私はこれまで「技術」ということばをきわめてぱく然とした意味で使ってきた。それは農業や工業・さらには社会開発を目的とする技術まで様々なものを含み、い157