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概要

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「技術移転の効果的な推進」一地域の技術移転センター・モデルの構築を中心として-丸山亮序インフレ、累積債務の急増、エネルギー供給の不安定性、これ等は昨今、世界の多くの国を見舞う深刻な経済問題となっている。支配と従属という古い図式を捨てた参加と同意を原則とするいわゆる新国際経済秩序も、世界の各国がこうした事情を反映して国益を理由にした経済管理に走ることで、その実現の見通しを暗いものにしてしまった.国連大学のスジャトモコ学長が指摘するように、この世界を脅かす危機に対決するためには、世界を先進工業国と開発途上国に分ける単純な二分法からまず脱し、相互依存の関係にあるすべての国家が一致して問題を見つめ、行動していかなければならないだろう。この経済危機には様々な要因がからみ、一見その解明の手がかりは得られそうもないように思われる。しかし先ごろ公にされたプラント委員会の報告書である『南と北-生存のための戦略』は、それが南北という二元論を基本的に離れるものでない点に不満は残るが、やはり貴重な示唆を多く含んでおり注目に値する。私はその中でも、第十二幸「多国籍企業・投資・技術」の中で委員会が提案している点に対して、国連大学が研究の焦点をあわせ、必要な知見を引き出すよう求めたい。この『南と北』は、国際間の技術移転の土酎口策を生存のための戦略としていくつかあげている。国連大学がいま技術移転の過去の経過を追跡し、今後の推進方法に一つの理論的な根拠を与えると同時に、あわせてそのモデルを提供するならば、今日の経済危機を緩和する上での大きな力を各国に与えることになるだろう。先の『南と北』は「技術-のアク150