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概要

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第2回佳作Ⅲ.国連大学に放ける複合領域的研究としての提言今E]、多くの世界貿易に関する問題が、政経不可分の現象と国内要因との相互関係により、複合化され、従来のような一分野だけのアプローチでは判断出来なくなってきている。その解決には多くの総合的、多角的データと検証が必要とされるようになった。資本主義国、社会主義国といった国内の経済運営体制の違いを超えて、国際分業のメリットを享受している限り、世界経済の共同休の構成員として、各国は複合化された事態-の解決に努力しなければならない。各国の国内問題は、国際関係に波及する構造になっており、国際間の共通利益の拡大という観点からのアプローチがより重要になってきた。従って世界各国は、世界経済の環境変化に適合していくための新しいルール作りと自由開放貿易体制の中で動態的国際分業体制を達成するメカニズムを作り上げていかなければならない。その為には同時に多くの国際関連機関の協力が不可欠である。目標の設定、実現のためのプログラム推進、■諸問題の調整等に多くの役割が要請される。一方、国連大学の設立日的及び基本的任務の一つに次の点が挙げられている。『国連大学は、人類の存続、尭展、福祉にかかわる緊急かつ世界的問蓮-すなわち、人びとの毎日の生活をあらゆる場所で脅かしている事がら一にとりくむための国際的な学術機関として創設された。今日の相互依存世界においては、このような問題に対する廟決議の発見にはあらゆる社会の利害が関わってくる。上記のような問題は、開発途上国においてもっとも顕著に露呈されてはいるが、その根源をさかのぼれば、世界のあらゆる場所に行きつき、その影響も世界中に及んでいる。その解決をはかるにはまず、先進工業国と開発途上国の両方における真に平等な人類の発展を妨げている経済、文化、社会、政治などの要因の絡みあいをよりよく理解しなければならない。これには異なる文化や地域から多5)くの異なる展望を引き出し、総合する必要がある。』これまで論じてきた、世界的経済危機要因としての先進国による保護貿易主義への研究注5)-スター国連大学初代学長の理事会報告より(1980年6月) 141