ブックタイトルsatoh

ページ
142/1034

このページは satoh の電子ブックに掲載されている142ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

satoh

れ、全体の産業構造が自立-の活力を失う。ロ.産業保護のために生ずる投入物の価格上昇は、それを使用する産業の競争力を滅過させる。-.産業構造調整の正確な目標とスケジュールが提示されていない場合、貿易政策決定過程での保護貿易措置の採用は国家又は地方政府のその場限りの決定によって成される場合が多くなる。これはGAmが作り上げてきた国際慣行の抜け道となることが多い。即ち特定の加害国-の攻撃が短絡的に成され、二国間の自主規制交渉が中心となる。本来、貿易体制に対する諸措置は多くの国々の合意によって承認されるべき事柄であるが、最近の先進諸国の保護貿易措置は特定国-の一方的な割当制・規制要求が強く打ち出されている。こ.保護貿易措置の乱用は、経済的な力を政府と政治家の芋に集中させ、その結果多くの選択的干渉の権利をもたらす源泉となっている。以上の諸点を検討してみると保護貿易主義は先進社会の国内・対外的変化-の構造的適応力の度合を反映したものであることが理解出来る。逆に言えば、先進国の多くの保護貿易主義を招く原因が、産業構造調整政策の不調と社会構造の対応力不足から来るものである限り、保護貿易主義の根は深く、その影響は大きいと言わざるを得ない。しかも、その影響は多くの地域に及ぶにも拘らず、総体的な研究が成されていない為、現時点では対症療法的対策に終わっている場合が多ho140