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概要

satoh

第8回佳作ある。さらに、専門性をむしろ捨象して、世界や地球を率直に見渡し、危機的状況を大局から観察する眼も必要であり、専門家群の授かに、賢人群、素人群の積極的参加も必要であると考える。国際的機関における意見の集約は、詞整を主眼とするため、Lばしぼ各論併記的な討議の場となり、統一性のある議論の場としての機会を失ってきた。このたびは、研究の本質からも、重要性・緊急性からもこのような結末はありえない。優れたメンバーによる意欲的な討議を通じて、人類の共存の基本に関する原理としての統合が解明され、方策が樹立されることを期待したい。(五)研究成果を生かす最後の課題は,樹立された方策をどのように生かすか、また生かしうるかである。その内容が、有効性の高いものであればある程、具体の実現-の期待が高まろう。この場合、国際連合の研究体制、国連大学の研究体制で検討されたという位置づけはきわめて重要である。国際連合のもつ国際的権威、国際調整力、これらを充分に生かすことにより、歩みは遅くとも少しずつ具体の成果を挙げていこう。研究の成果は、国連大学の研究成果として発表されようが、この取扱いにも二つの方法が想定される。一つは、国際連合の場における討議と調整であり、他は、一般-の公表、国連大学での教育、国際世論-の訴求である。この二つの方法を並行させることにより、世界の、地球の危機的状況についての国際的認識が高まり、方策の実現に向けての国際的努力が喚起されよう。人類の努力によるしかこの危機は避けられず、人類の努力によって、避けることができるかも知れない。研究の進行核としての、国連大学の意義は高く、責任は重い。1019